今回、紹介します本はカイジシリーズの帝愛幹部、利根川先生の悪魔的人生相談であります。
この本は友人からのおススメで読んでみたのですが、最高におもしろかったです。
人生に行き詰まった人たちが利根川先生に人生相談し、それに対して解決策を教えてくれるという構成になっています。
全部で23人の人生相談があるのですが、皆それぞれが違った悩みを抱えており、どうでもいい悩みから深刻なものまで様々です。
利根川先生は各々の悩みに対して、まず相談者のダメなところを指摘し、相談内容の裏側までアプローチしてきます。そしてチョー具体的な解決策を教えてくれます。
ここでおもしろいなぁと感じたのが、利根川先生のダメ出しです。
相談者を言葉でフルボッコにします。
もう立ち直れないよってぐらい叩かれます(笑)
しかしながら解決策は具体的でとても参考になるものばかりでした。
ここでは個人的に印象に残った人生相談を少し摘まんで紹介します。
コアイザワールド的要約
信じていた上司にも恋人にも、そして友人にも裏切られました。 そして、心がこのうえなく弱っていたところで宗教にハマり全財産を失ってしまいました。 私の人生を狂わせた相手に復讐したいです。
信頼を寄せていた上司が仕事で大きなミスをして、その責任をすべて彼女になすりつけ、退職に追い込まれてしまったというものです。
更に不幸は続くもので結婚を予定していた彼氏に浮気をされ、その相手がなんと友人だったというなんともサイテーな話であります。
そんな心が弱りきっていた時にチャンスとばかりに食いついてきたのが宗教団体。
彼女は救いを求め入信しますが、800万あった貯金をすべて宗教団体に寄進してしまいます。
そんな絶望の淵にいる彼女に対して、利根川先生の回答は・・・・
弱り目に祟り目。ハイエナどもが弱者に群がるのは、圧倒的自然の光景。そのレベルの不幸話など掃いて捨てるほど転がっていると知れ。
相談者をバッサリと一刀両断😨
利根川先生によると、見ている世界が狭すぎるとのこと。
「学生の頃を思い出してほしい。子供のころは、学校と友人、家族が自分にとっての世界だったであろう。その時にあった嫌な思い出、大人になってから振り返ると心底どうでもいいようなことが多くないだろうか。それでも、その時は世界が終わってしまうかのような錯覚を抱き、右往左往していた。」
「そして多くの人間は成長と共に、自分の世界の狭さに気づく。その場その場の状況に合わせ柔軟に対応していき、解決して大人になっていく。そういう意味ではこの相談者の生きている世界はまだまだ狭い。」
「しかしながらこの相談者は見込みがある。復讐を心の糧にしているから。」
「良識を唱えるものは、復讐は不毛だと主張するであろう。否、そういうことをぬかす人間こそ、底に落ちた人間に寄り添わない冷徹さを感じる。この相談者の場合、間違いなく、具体的に復讐を考えることこそが、理性を取り戻す力となるのは明白だ。」
利根川先生の言葉はズシリと重たいものがありますが、それと同時に相談者の気持ちに寄り添っている優しさも感じました。
普通であれば復讐なんてよくないって言われ、泣き寝入りしてしまいそうですが、利根川先生は違います。彼は具体的に復讐の計画を立てろと言っています。
それを実行に移すかは別として、その復讐計画を具体的にたてることで、相手を追い込み、苦しませる姿をイメージできます。
それは相談者のストレスの軽減につながるし、いつでも社会的制裁を与えられるという状態であればその復讐計画は相談者にとって多いに意味のあることだと言います。
まさに悪魔的🎃
まとめ
今回、紹介したのは1人の相談者でしたが、他にもこんな感じで利根川節が炸裂してます。
何しろ相手を貶す言葉のチョイスがほんとうにおもしろいです。
これだけディスリが上手いならラッパーになれるんじゃないかと(笑)
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。😃
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